【聖句】
すばるの鎖を引き締め、
オリオンの綱を緩めることがお前にできるか。
時がくれば銀河を繰り出し
大熊と子熊を共に導き出すことができるのか。
(旧約聖書・ヨブ記38章31,32節)
【黙想】
朝、牧師館の窓から空を眺めると
空にはまだ月が残っていました。
その月は、電線と電線の間のわずかな隙間に収まって
こちらを見ていました。
「へんだよなあ」って思いました。
あんな大きな月が、
こんなわずかな隙間に収まってしまうなんて。
「いや、それだけ遠くにあるから小さく見えるんだよ」って、
もちろん、分かっています。
でも、なんだか不思議な感じがしたんです。
大きなものを、
小さくしてしまう感じ。
あ、信仰と一緒、って思いました。
神様は全世界をお造りになった方である。
―そう。そのとおりです。
でも、時折思うことがあります。
あなたにとっての「全世界」って、どんなもの?って。
どうも言葉の背後にあるイメージに思いを致すと、
せいぜい世界地図くらいの大きさか、
「この地球」くらいの大きさを思い浮かべているように感じることがあります。
それでは、あまりにも、あまりにも、
小さすぎる!
主は、果てしない全宇宙よりもさら大きな方です。
想像を絶するほど大いなる方です。
今日の聖句は、
自らの小さな義を握りしめて神を告訴したヨブに対する
主の返答の言葉の中に出てくる一節です。
すばるの鎖を引き締め、
オリオンの綱を緩めることがお前にできるか。
時がくれば銀河を繰り出し
大熊と子熊を共に導き出すことができるのか。
出来ません。
まったくできません。
人間は夜空を仰いでも、
その星の一つにさえ触れることができません。
それなのに、神様の正しさに挑もうとする。
なんと愚かなことでしょうか。
ただ、私は感動します。
主は、そんなヨブの叫びに、訴えに、
真正面からぶつかってきてくださった。
はねつけ、無視し、適当にあしらうのではない。
限りない愛をもってヨブに胸を貸してくださった。
なんて懐の深い方でしょう。
でもね、あまりにも懐が深くて、
あまりにも愛に満ちておられて
日々私たちに「父よ」と呼ぶことをゆるしてくださっているだけに、
私達ってどうしても、
神様の計り知れない偉大さ、大きさを忘れてしまうんです。
あなたの魂に、思い出させてあげてください。
「神様は、全宇宙よりはるかにはるかに、偉大な方!」
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